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第963回 おおらかな米国人は、かつての日本人の気質です

 先日の新聞に「おおらかな米国人」というコラムが出ていました。

 内容はワシントンの「ロナルド・レーガン空港」の話。滑走路に出た飛行機が機体整備のため引き返し、搭乗口で4時間半待たされた末、欠航のアナウンスだそうです。

 当然ながら乗客はその後の対応を検討しないといけないわけですが、航空会社の社員のカウンターには受付が一人だけだそうで、あたりには殺気だった雰囲気が・・・となるのが日本ですが、この記事では列に並んだ乗客同士のおしゃべりと交流が始まったと書かれています。

 アメリカという広い国の中のちょっとした出来事ですが、これが日本だったら、滑走路から戻り始めた時点でフライトアテンダントに質問やら抗議やら、今後の見通しを聞きただす人が出始め、待合室ではブーイングの嵐。

 次のフライト予定はどうなっているのかと言うことを職員に詰め寄り、さらに補償はどうなる?と食ってかかり、それでいて互いの乗客同士は知らんぷり。せいぜいがこそこそとスマホあたりで得られた情報を共有する、という程度でしょうか?

 記事を書いた方は国民性ということを強調したかったのだと思いますが、かつての日本も似たような状況だったことは間違いありません。

 私はかつて喘息療養で半年ほど石川県の祖父祖母のもとで生活しましたが、朝10時頃起きて居間に行くと、見知らぬおばあさんがお茶を飲んでる?どうやら勝手に入り込んで、お湯を沸かしたようですが、戸締まりなんかまったくしないばかりか、ドアそのものが昼間は開け放たれていて、誰が入って食事をしようが構わない状態。 (おかげでトイレにヘビがいた、なんてこともあります)

 祖父祖母が働いている田んぼや畑を見に行くと、これまた同じように働いている人同士が世間話。

 近くの街まで買い物に行くのにバスを使っていましたが、これが日に5本ぐらいしかない。待合い場所に行くと、のんびり誰かが待っていて、そこでまた世間話。

 お店では品物をレジまで運んで、そこでまた世間話。その世間話を待ってイライラするのかと思うと、いつの間にか祖母もその話に加わっている。

 要するに家族という区分けはあるものの、その区分けはひじょうに緩いもので、共同体という意識が知らず知らずのうちに浸透していたのだと思います。

 いつしか私もそういった生活に慣れてしまって、誰もが気軽にコミュニケーションをとり(子供心にはちょっとうっとうしいと思っていましたが)家に鍵なんて必要ないんだと感じていましたが、再び都会に戻ると、家にはきちんと鍵をかけて、個人や家族を周りの地域集団から分離する生活が待っていました。

 先祖代々から生活している場所と違って、都会はいろいろな人の寄り合い所帯ですからやむを得ない部分も多いと思いますが、それによって地域のコミュニケーションは徐々に分断され、世間話に興じる姿も減り、国の成長と効率を追い求めた結果、妙にギスギスした社会が生まれていると感じます。

 私はハワイが好きで毎年夏に行っていますが、ハワイの人の人なつっこさは昔の日本人が持っていたものを思い出させる作用があるのかなと思っています。機会があれば、電子的なコミュニケーションではなく、相手の目や顔を見て話す、と言うことが大事なのだと思います。
 
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hoku

Author:hoku
 

 50代半ばで妻を失い、その後の自律神経失調症症状で、50代後半に早期退職。既往症は喘息、アトピー、高血圧。さらに60代になって鼠径部ヘルニア、クモ膜下出血も経験しました。  このブログはそういった経験を踏まえて、日ごろの健康生活についてまとめているものですが、いつの間にか早期退職後10年以上が経過しています。